サッカーW杯期間中の特定危険物の鉄道輸送制限対象品目を縮小

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2018年06月13日

連邦鉄道輸送庁は、サッカーワールドカップ・ロシア大会(6月14日~7月15日)の開催に伴い、5月25日~7月25日の期間中、特定方面への鉄道輸送での危険物の積載・輸送を禁止する特定危険物の対象品目を5月11日に変更した。

新たに出された5月11日付連邦鉄道輸送庁規程第157号により、4月19日付連邦鉄道輸送庁規程第137号(2018年5月8日記事参照)は廃止された。新規程では対象地域、期間、行為、例外措置について前規程から大きな変更はないものの、対象品目が縮小された。

対象地はモスクワ市、サンクトペテルブルク市、カリーニングラード州、ボルゴグラード州、タタルスタン共和国、ニジェゴロド州、サマラ州、モルドビア共和国、ロストフ州、クラスノダル地方、スベルドロフスク州の11の連邦構成体。上記期間中、爆発性物質と有毒物質について、上記連邦構成体の駅での荷送人による積載ならびに同構成体の駅の荷受人への積載が禁止される。当該禁止措置は2017年5月9日付大統領令第202号第12.1条に基づき、当該連邦構成体で上記期間中にトランジットを含む鉄道による爆発物・有毒物の商業輸送に関する許可(注)を有している荷送人と荷受人には適用されない。

一方、対象品目は爆発性物質に関してガス類を中心に範囲が縮小され、54品目から35品目となった。対象品目の詳細は同庁ウェブページPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)で確認できる(ロシア語のみ)。前規程については、エネルギー省が「対象にプロパンガス(LPガス)が含まれており、対象となった地域の日常生活に支障が出る」として、同庁のほか、運輸省、連邦保安局(FSB)に同規定の変更を求めていた。

(注)ロシアにおける2018 FIFAワールドカップおよびFIFAコンフェデレーションズカップ2017実施期間中の安全保障に関する省庁間運営本部による許可。

(高橋淳、市谷恵子)

(ロシア)

ビジネス短信 3956e81fa63bec00